Adobe Type Connection(ATCx):やっぱ新ゴだけかよ

相棒が購入したLP-8800CPSだが、ダメ箱ぶりを発揮している。いや、EPSONの責任ではない。Adobe Type Connection(ATCx)という機能のためだ。
ATCxは、スクリーンフォントをプリンタフォントに置き換える機能で、TrueTypeとモリサワAdobeのPSフォントの一部を置き換えてしまう。Bitmapなフォントしかなかった時代には必須の機能であったのだろうが……
事務所で今まで使っていたTyphoonにはモリサワの基本書体がインストールされていたので、置き換えられていたのに気づかなかったのだが、新たに購入したLP-8800CPSには平成明朝と平成角ゴシックしかインストールされていないために、置き換えが無視できない問題になってしまったのだ。確かに、4〜5年前までPSページプリンタには必ずモリサワの基本書体が付属していたから、この機能が働いていてもほとんど気にならなかったのだろう。
端的に言うと、モリサワの中ゴシックが平成角ゴシックに、細明朝が平成明朝に置き換えられてしまう=使えない、のである。要するに、プリンタフォント(一書体が10ン万円するんだが…)を買えと、そういうことらしいが、プリンタへのダイナミックダウンロード可能なCIDがあるのにプリンタフォントですか?
んでHDDを搭載していないLP-8800CPSではATCx自体オフにできないんだ。スクリーンフォントを使うためにプリンタフォントインストール用の4GB 7万円のHDDユニット購入って馬鹿げてるよなぁ。
そもそも、Adobeのサイトにあるサポート情報によると、Illustrator 8以前のエンジンならばATCxをオフにすることで置き換えをキャンセルできるが、Illustrator 9以降のエンジン(明記されていなかったがinDesignも含むのだろう)ではATCxをオフにしても置き換えが発生するとのこと。

対処法はいくつかある。
そのイチ。モリサワの書体であっても新ゴやMBなどのいわゆるデザイン書体は置き換えの対象にならないし、フォントワークスの書体は置き換えられない。つまり、中ゴシック/細明朝/太ゴ/太明/見出し〜を使わない=「モリサワは新ゴだけ」でいく。結構現実的
そのニ。PDFに埋め込んでプリントアウトする。PS出力>Distiller>フォルダアクションで自動プリントのソリューション作れば、ネットワークで使えるプルーフが常に手に入るというメリットもあるぞ。プリンタの負荷も軽くできる。運用次第ではメリットが大きかろう。通常のCID環境ならこれでいくしか。
そのサン。どうしても中ゴシック/太ゴシックが必要なら(細明朝が必要ってのはまずなかろう)OpenTypeを使う。これ(数年後には)最強。
つーわけで、わざわざプリンタフォントやら HDDをを買わんでもよいってことになる。
CIDでもOTFでもないならプリンタフォントとHDDを買う。カコィィなぁ。