WPC 2005から考えたこと

先日今年のWPCはちょっと閑散としていたなぁ。なんて書いたが、今日行ってみて違った印象を持った。出展社少なすぎるんだ。ブースを出している側はとても熱心で面白い展示を出しているし、来場者からも熱気を感じるのに、展示が少なすぎて広い会場が寂しく感じる。出展が少ない理由ははっきりしている。何をテーマにしたエキスポなのか、全くわからない。
依代が「新時代を創る、PC+デジタルの総合展示会」じゃぁ神輿は担げない。もっとグサっとくるストーリーで出展する側の理由を作ってあげなきゃ。
有効な情報発信ができているかどうかに自信を喪失している企業にとって、直に顧客と交わることができるマツリってのはとても重要なんだ。高額な所場代と出展費用だって、雑誌広告と比べればリーズナブルかもしれない。ただ、神輿を担ぐ理由が見つからないと出展には二の足を踏む。どこの企業の広報担当だってマーケ担当だって、今年のテーマじゃ「安ければ出そうか」以上のことは考えられないよ。
今回の出展社の顔ぶれなら「アジア」をもっとフィーチャーして彼らにでかいブースを出して上げてもよかっただろうし、Windows VISTAを控えたマイクロソフトを抱き込んで「VISTA preview」と64bit関連などのCutting edgeに見える企業を誘致してくるのもありだっただろう。「ポストiPod」をテーマに有象無象の音楽配信やプレイヤーをテーマにして、関連企業に只同然で場所を提供してやるとか、まぁ、ここらへんはマツリのコーディネートを生業にしている人の領分だから事例並べてもしょうがないんだが……
新しいことを始めるときに「キーワード」に集約するアメリカ人のセンスは見習うべきだ。歴史も民族もない国にすんでいる彼らは、求心力を生み出す言葉の力をよく知っている。「Open Source」や「Web 2.0」みたいに、事象に形を与える工夫があれば、全く状況は変わるのじゃないだろうか。