貧しいよなぁ。
日本の携帯電話を取り巻く状況が貧しい、と、今週改めて再認識した。
携帯関連メーカーのアジア部門担当との会話が噛み合ない、いや、噛み合わせる糸口を作るのに苦労する。
普通の国では、携帯電話向けのVODやMTVストックなどからのマルチメディアキャストサービスの普及度は、技術的には規格への対応状況で、マーケティング的な視点ではそれの規格に準拠した端末を出しているメーカーの名前でアピールする。3GやWCDMA、3GPPなどのレギュレーションとNOKIAやMotorolaなどの名前が出てくるわけだ。
対してこちらではDoCoMoの90xとか……あちらも勉強はしているが、どうしても噛み合ない。
また、携帯電話を使った課金モデルも大きく異なる。
中国や韓国、フィリピンではSMSを用いた小額課金モデルが大流行りだ。日本だとクレジットカードの番号を携帯電話の番号を入力しなければならないところに、携帯電話の番号を入力すると、SMSが携帯に飛んでくる。SMSには課金承認のリンクが貼られていて、クリックすることでキャリアで決済が行われ、コンテンツダウンロードなどが可能になる。
うらやましいのはPCでの少額決済でもこの方法が使われていることだ。購入ページで携帯電話の番号を入力するとSMSが飛んでくる。リンクをクリックして決済を行うと、一定の時間PCで見ているWebサイトのリンク先が有効になるような形だ。ほぼすべての携帯端末で決済ができるし、クレジットカード番号や特定サイトのアカウントを必要としないので、町中のWeb端末からでも安心して決済が行える。
利用者サイドからはこの簡便さがうらやましいんだけど、モノを売る側に立ったときにはもっとうらやましい。一回50円で後腐れなく使ってもらえるようなサービスを日本で行うのは、現状では相当難しい。
iDとかやってる場合じゃないだろう。マジで。