英語をとは言わない

目の前のモノを英単語で示したときに全く通じないのは相当つらい。
出先の合肥で日本語ができる人がいなくなってしまい、カタコト……というとカタコトに申し訳がたたないほど……の中国語をしゃべりながらホワイトボードに漢字を書き付けて発音を教えてもらいつつ講義をしている。とにかく、ほんの少しでも英語が通じれば、と思うことが多い。発音はほめられるがいかんせん語彙が少ないので「もし〜だったら、〜しなさい」とか「〜のあと〜をして〜をしなさい」みたいなことを言うのに大変苦労する。
save、start、monitor、face、line、curve程度の簡単な英単語が全く通じない。文字で示すか中国語である程度正確に発音しなきゃならない。"save and quit"が通じないんだ。履歴書に「英語」って書いてある人でもほとんど読めないし会話中で指示代名詞が入るとまず理解しない。中国語は文法に例外が少なくてやたらと単純な割に発音がとても大事な言語なので、唐突に英単語が混じると、そりゃ大変だろうとは思うんだが……
とにかく、外国語をそのまま取り込んで使う文化圏で、12年も英語やった日本人って“英語できる”うちに入るんだよ。自信を持って言おうぜ。英語できます、ってさ。10億人の中国人が世界に出てきて間違いなく世界の平均は下がりつつあるんだから。