合肥の休日

スタッフ教育用の教材の買い出しとPC雑貨類の買い出しやいろんなものの価格調査を兼ねて市内観光。出張先で観光するのは初めてかもしれん。
合肥の城内は東西に長い楕円形で端から端まで歩いて一時間程度と、歩き回るにはちょうどいいサイズの街。市街の中央を貫く长江路の北側が近代的な街で、南側が旧市街の雰囲気を色濃く残している。
Central street 长江路
长江路
Hefei city street panorama Old town
南側のちょっとボロっとした旧市街
Hefei City panorama
北側のモダンな繁華街
まずはタクシーで一度西側から入って東側の端っこまで流してもらい、サイズと大通りに面した店、特に最後に立ち寄る書店とPCショップの位置を確認しておく。

昼飯は刀削麺

昼ご飯は匂いにつられて南側の旧市街で刀削麺を食べる。入り口で麺を削っていた。6元(90円位)。私は中国語の日常会話が全くできないので入り口でちょっとまごついたけど、牛肉刀削麺は発音できたらしい。きちんと頼んだものが出てきた。
なんてことのない麺なんだけど、あっさり味で最後まで飽きずに食べられる。香草が苦手な人には辛いかなぁ。
Noodle master make 刀削麺 Knife curved noodle with beaf 牛肉刀削麺

逍遥津公園

食後はそこらへんで売ってる果物をかじりながら、逍遥津公園というところに迷い込んだ。動物園や水族館、池などがあって休日を楽しむ市民がたくさん出てきている。さしずめ井の頭公園か。面積は4倍位あるけど。
Ancient Chinese fighter
中に三国志関連の資料館みたいなものがあったので入ってみた。合肥はいろいろとあった場所なんだなぁ。赤壁の戦いの準備などが行われた地らしい。
三国時代の遺跡から出た剣や弓などが展示されていた。クランクのついた弩は私でも引けるし、なにより剣が小さくて驚いた。当時の平均身長はいったいどれ位だったんだろう。
三国志資料館入口 China ancient sword 三国時代の剣

明教寺

目的の携帯ショップに近づいていくと、寺があった。明教寺。10元のテラ銭とってたので観光スポットかと思って中に入ると、袈裟をきたおばあさんでいっぱい。読経と説教を聞くおばあさんの間を香を持った坊さんが歩き回っている。生きている仏教だ。
Temple panorama 明教寺 Live buddhism 仏教が生きている
わたしもお香を買って四方へ一礼。
緩やかに流れる時間が気持ちよくて、つい一時間ほど全く意味の分からない読経と説教を聞いてしまった。

李鴻章の家

お寺を出て携帯ショップに向かっていると李鴻章の家が博物館になっていたので吸い込まれてしまった。でかい。故宮に残る皇帝の居住区よりでかいんじゃないか?また、故宮のこれでもかこれでもか!という華美な装飾がなくて品がいい。
資料館では日清戦争の海戦の図やら伊藤博文の写真なんかが展示されていて、日本を初めとする列強へ粘り強く抵抗した李鴻章の経歴が清末期の史料と一緒に展示されている。
Li-fu panorama Li-fu dining Stone on Li-fu

さて、仕事だ

政府公館の位置と就業時間の確認、携帯電話の値段と通話料の確認、日用雑貨の量と揃い具合、PC関係のブツがどの程度揃うかどうかの確認などを一気に行う。
Cellphone seller
携帯電話はモトローラのRAZRが35,000円位と普通の価格だ。合肥の一般的な給与で2ヶ月分だけど、みんな高い携帯持ってるんだよなぁ。lenovoあたりの中国製の携帯は5,000円位から新品が買える。でも、日本語が通る携帯じゃないとSMSを受け取れないんだよなぁ。Unicodeな携帯ってないものかしら。
安徽省の人民政府は中心街のど真ん中にあって、正面には大きな広場がある。昔はレーニンだか毛沢東だかの銅像が遭ったんだろうけど、今はごらんの通り。
人民政府前広場
書店で結構な量の本を買い込んで、お仕事は終了。
北京でも思ったことだけど中国の書籍事情は本当にうらやましい。紙と漢字を生んだ国というのは伊達じゃないなぁ。印刷品質は良くないけれど、いろんな分野の書籍が普通に書店で購入できる。しかも、あんまり高価じゃない。
一例を挙げると、3D Maxの本って多分中国語版が世界で一番たくさん出てるんじゃないだろうか。今日行った書店では300種類以上の3D Maxの書籍が並んでた。ていうか、VRayやMaxwell Rendererの本が5冊も10冊もあるのって中国位だろ。内容はほとんどチュートリアルっていうか作品を作る手順書。内容の理解を深めるための理論やコラムはほとんどなくて、スクリーンショットが連続する。
開発周りもかなり充実してる。Cake PHPZend Frameworkの書籍がそれぞれ10冊以上ある。中身はやっぱりチュートリアルソースコードがCD-ROMに入ってたりする。実用本意なんだな。
金型(模具というらしい)の作図法やISOやJIS、DINなどの規格に関する仕様書がたくさん置いてあったのも印象的だ。世界の工場は伊達じゃない。
もう一つ印象に残ったのが「設計」という言葉。これ、デザインを意味するんだよね。日本ではデザインという言葉に「設計」というフレバーがついて回る分野はかなり少ないけれど、中国ではデザイン=設計。デザイナー=設計師。正しく言葉が使われているので、本を探すのに苦労した。

夕飯

10Kgほどの荷物を抱え込んでしまったので(だから書店を最後にまわしたんだけど)、適当なところで夕食をとることにした。
restraint
路を一本曲がったところに「香辣麺」という文字が見えたので飛び込んでみたが、お店の人は外国人が何しにきたんじゃ?ここはアヤシイ店ではないぞ、みたいなことを言ってなかなか中に入れてくれない。
メニューを指差して「香辣牛肉麺いっこ」となんとか中国語を放り出すと、みんなニコニコして中に入れてくれた。椅子に座って待っていると「オナマエナンデスカ?」とワンレンボディコンのおばさんが後ろから訪ねてきた。オーナーなのか?どうやらバブル期に日本で働いていたようだ。
どうも外国人がこの店に入るのは本当に珍しいらしく、何をしにきたんかわからんかったそうだ。また、現地の人でも根を上げる位辛いので、大丈夫なのか?ってのも気になったそうだ。
restraint inside Hot Hot noodle 香辣牛肉麺
運ばれてきた麺は、うまい。大量の香草と辛いスープで汗が噴き出してくる。
食べていると「ちゃーま?」と聞かれたので麺かスープを足してくれるのかと思って「かーいー(OKの意、だとおもう。オウムのようなーーというとオウムに失礼だなーー中国語の覚え方をしているので当てにしないように)」と返事をすると椀をもって行かれたが、戻ってきたらスープが真っ赤になっていた。「ちゃーま(加吗)」ではなく「ちゃーら(加辣)」だったらしい。
唇に触れると痛い位の辛さになってしまったが、ま、旨いので構わない。
というわけで、今日は終了。撮影した写真をFlickrにアップしておしまい。

追記

Photoshop CS3のPhotomergeとMerge to HDRはすばらしい。しょっぱいカメラでも広い範囲を撮れたり、露出条件が厳しくてもなんとかHDRで補正できてしまう。