日中首脳会談の報道

部屋に届けられる合肥のローカル新聞(外国人向けの英字新聞はロビーに行かないと読めない)ではこの2〜3日ほど温阿部会談の特集記事と関連した日本特集が組まれている。日本との外交史なんかが簡単に書いてあったりして勉強になる。へぇ、そういう風に受け止められていたんだぁ。
こっちのでも報道は、見出しこそ例えば"Facing up to history”とかついているけど、内容は前任の小泉首相歴史認識についてはさらっと流して、今後の世界の中で日中の協力体制の位置づけを強めていこう、という部分が強調されている。特に、アフリカ圏への日本の進出を中国が助けるような話や、常任理事国への後押しの話などはどの記事でも強く打ち出されている。1/3位しか読めていない私にも、記者や中国政府がこの会談の成功を祝福していることがよく伝わってくる。英字新聞では靖国の話とかが増えているあたり、諸外国向けと国内向けで、説明する内容を調整しているところも興味深い。
また、日本人や日本で働く中国人へのインタビューなども充実していて、日常生活や実業においてどれぐらい不便を被っていたのか、これからどう変わっていくことを期待しているのか、など多面的に取り上げられている。
私が今回合肥に来たころの日本報道は従軍慰安婦についての説明などが多く、日本について批判的な内容が多かったのだが、今回の会談で180度変わった印象。御用メディアと云えばそうなんだが、政府がどういう風にリードしていこう、と考えているのかは明確に伝わってくる。
中国からは日本の新聞系サイトが遅くてまともに読めないんだが(速度については面白いから別エントリーで)、もう誰も相手にしてないのかね。

ナンバーワンだの

何の意図があっての発言なのだろう。終わってから言うな。
比較的長く続きよくも悪くも影響力の大きかった小泉氏はともかくとして、猫の瞳のように変わる日本の総理大臣が中国からその程度にしか見られていないことを悔しがるところじゃないのか。批判すれば何か変わるのだろうか。
とここまで書いて気付いた。「阿部氏では役者不足」と言いたかったのか。なるほど、永田町の腹芸というやつは計り知れんものがあるな。