アップルからのパブコメ

林檎の歌 アップルが「文化庁は著作権行政から手を引け」と主張より。
首相官邸ページ、知的財産戦略本部知的財産推進計画2007の策定団体からの意見(PDFです)にアップルからのパブリックコメントが掲載されている。

[結論]
科学的且つ客観的証拠に基づかない理由に依る私的録音録画補償金制度は即時
撤廃すべきである。
……
理由3
2005 年度に開催された私的録音録画補償金制度議論を行った文化庁審議会法制
問題小委員会並びに2006年度から開始した同庁私的録音録画小委員会にて両小
委員である、土肥一史氏 一橋大学教授、松田政行氏 青山学院大学教授/ 弁護士
が頻繁に補償金制度存続の論理的根拠とする「国際基準」なるもので、WIPO、ベル
ヌ条約の基準が取り上げられるが、両名氏は事実誤認を繰り返している。そもそも、
WIPOに加盟している184ヶ国の内、補償金制度を携帯機器に対して導入しているの
は僅か11ヶ国つまり、6%に過ぎない。更に、ベルヌ条約批准163ヶ国の内、僅か7
カ国つまり4.3%しかiPod等の携帯機器に課金していない。依ってもし「国際基準」に
日本が合致するのなら約95%の国がとっている「補償金制度廃止」が「国際基準」で
ある。法律家である両名氏が意図的に著作権者団体の意向にそった事実無根の詭
弁を弄するのは真摯な著作権行政を審議すべき同場所で不適切であり、国家国民
を愚弄する存在であると言わざるを得ない。
上記の事実を事前に承知しながら両名氏を同委員会委員に意図的に任命した文化
著作権課の責任は重大でありその結果責任を取るべきである。就中その中心的
存在であった吉川晃前著作権課長、甲野正道著作権課長の責任忌避は免れな
いと考える。

謎の「知識人」で構成される「委員会」と役職持ち回りで責任を明確にしない官僚の明確な責任が指摘されている。調べりゃすぐわかるウソに基づいて知的財産立国行政やろうとしてるのかよ。
こいつらの考える知的財産立国ってのは創作者と視聴者の間で発生するマージンを極大化することなんだろうが、そんなことではよそに勝てねぇよ。まずは間に入ってくる余計なアブラムシのコストを極限まで削り取って、コンテンツが流れていく速度と密度を上げていかないと、ほんとうにこの国でモノを作ることをあきらめるぞ。