Wings 3d 0.98.10 リリースノート(日本語訳 by 太洋)

原文:Project: Wings 3d: Release Notes:Release Name: 0.98.10
原文の著者:bjorng

変更点

WindowsMac 版で最新の ESDL (0.93.0526)を使用。Wings 3dのソースからビルドする際には、ESDL もアップデートしなければならない。
カメラモードに「Motionbuilder mode」を追加。Edit|Camera Modeダイアログボックスで変更できる。
Deform コマンドが virtual mirror を考慮した選択範囲の中心を影響範囲や計算の中心とするように修正(Jide 氏の提案による)。
Smoothed Preview 時に Scene light のオンオフを可能にした(Mark Whittemore 氏の提案による)。
隠された形状が virtual mirror されているとき、またはマテリアルが設定され討ると? Smoothed Preview がクラッシュを引き起こす可能性を回避(Jide 氏の報告による)。
virtual mirror が常に保存されない問題の修正(Jide 氏に感謝)。
Image Plane コマンドのエラーメッセージがとても小さかった問題の解消(JPGargoyle の報告より)。
Scale|Region が他の Scale コマンドと同じ単位で動作するように変更(Mark Whittemore 氏の報告より)。
Dan G 氏が TIFF ファイルの取り込み時に発生していたいくつかのバグを修正。
View|Show Wireframe Backface コマンドを将来の最適化のために一時廃止。現在メニューに現れない。
新規ファイルを作る際にオブジェクトの通しナンバーをリセットするように変更。

YafRay エキスポートプラグインのアップデート:Raimo N氏

フォトンライトのライトコーンアングルが書き出されなかった問題に対応。
いくつかのモジュレーターのカラーがRGBAになっていた問題を回避。現在全てRGBで書き出される状態に復帰。
初期化されていないモジュレータが書き出される問題を修正。
エクスポートとレンダリングにかかった時間を表示するオプションを追加。
大理石模様と木目のプロシージャテクスチャへの対応を実装。
Opacity(可視度)スライダーをモジュレータスライダーから廃止。これはモジュレータスライダーよりもOpenGLのDiffuse/OpacityをYafRayのColor/Transmittedとして解釈した方がコントロール性が高まるため*1
現在、Opacityの値は、OpenGLの拡散反射色が使用される。
OpenGLのマップをもつマテリアルを、YafRayのモジュレータを用いることで最適化して書き出す機能を実装。
YafRayのレンダリング時に使用するαチャンネルの保存、ガンマ値、露出、フォグの距離、フォグの色パラメータを編集する機能を実装。
法線マップ(バンプ)をモジュレータに実装。
モジュレータの合成モードの初期状態を「disabled」から「mix」に変更。
Wings 3dのマテリアルがdiffuseテクスチャーマップを持っているときの初期状態を、モジュレータに反映させるように修正。

開発者向けの情報

e3d-qにUnit Quaternions(クォタニオン)に基づいた操作を追加。
e3d_mat:mul/2でもマトリクスによるトランスフォーメーションが可能になった。
いくつかの新機能

  • e3d_mesh:merge_vertices/1
  • e3d_vec:bounding_box/1
  • import_filename/2
  • wpa:import_lights/2

wpa:import/2によってインポート処理中に、更にいくつかの操作が可能になる(ちょっとしたコメントをwpa:importに追加しました)。

翻訳文に関して

この翻訳文は、藤井太洋によって作成されました。ただし、原文にはないいくつかのリンクと、意訳を含んでいます。原文も参照してください。
この翻訳文はBSDライセンスによって公開します。

*1:訳注:オブジェクトの可視性をYafRayのモジュレータに実装した場合、可視度の合成を行った結果が0〜1を超えてしまうためと思われる。