「コロビ(転び)」の入った書籍を初めて見た。
いつも喜びがもらえる吉祥寺の古本屋さん「BASARA BOOKS」で購入した苦悶するデモクラシー (1959年)に「コロビ」を見つけた。この書店で購入する書籍はハズレが少ない。
- 作者: 美濃部亮吉
- 出版社/メーカー: 文藝春秋新社
- 発売日: 1959
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私はDTPになってからの版下しか知らない(初めて就職した会社のOJTで従来工程の製版や版下はやったことがある程度)ので、校正記号の「コロビ」を修正したこともないし、組み間違って文字が転んでいるのを見たこともない。ストリップフィルムがはがれてななめになっているのを見たことがある程度。
YOUART GROUP‹DTPを学ぼう!›に掲載されている校正記号の上から4つ目が「コロビ」の校正記号だ。
このミスは、活字を組むときに縦横を間違えて組んだときに発生するので、DTP以前の電算写植でも文字が組まれた状態で転ぶことはまずない。もちろん版下を作るときに回転させてしまえば別だが、文章の中で一文字だけ回転しているような状態になることはほぼないと言っていい。
つい最近、40数年ぶりに改正された印刷校正記号(JIS Z 8208:2007)が出ていてまだ読んでいないのだが、さすがに転びの校正を行う記号はなくなっているのかしら……っていうか、32ページで2300円かよ。JIS規格って有料なのな。
JIS校正記号について
id:vm_converterさんとid:gururiさんに教えていただいた。
id:vm_converterさんに教えてもらったのは、一度仕事でお世話になったことがある医学書専門 校正・校閲 校正舎の。医学書専門 校正・校閲 校正舎−校正記号−#正しい向きにするに、転びを修正するための校正記号がある。
しかし、この記号説明にはもはや敬語なみに通用しない記号もたくさん書いてあるが、校正記号を入れれば直るかのような書き方でいいな。常識だろ!って感じで好感が持てる。
また、id:gururiさんにはJISC 日本工業標準調査会のサイトを教えていただいた。
日本工業標準調査会:データベース検索-JIS検索で検索すると、確かに閲覧できる。
日本工業標準調査会:データベース-JIS詳細表示
21ページにわたる画像のPDFが閲覧できる。PDF自体へのリンクは「閲覧」を超えると思うのでここにリンクは貼らない。
ときに、JISが著作物であることを私は知らなかった。
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条1項の規定に基づき,社団法人日本印刷産業連合会(JEPI)及び財団法人日本規格教会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申し出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS Z 8208:1965は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
上記の文書は、まあ「六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物」にあたるだろう(だからこそ「引用」できるわけだ)が、規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
というのは理解に苦しむ。